電験一種 R5年 法規 問5
次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,常時監視をしない発電所の施設に関する記述である。文中の(0)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
技術員が当該発電所又はこれと同一の構内において常時監視をしない発電所の監視方式には,(1)方式,(2)方式及び遠隔常時監視制御方式の3方式がある。このうち,内燃力とその廃熱を回収するボイラによる汽力を原動力とする発電所に認められている方式は(2)方式である。また,出力に制約なく全ての監視方式が認められている発電所は,風力発電所,太陽電池発電所及び(3)発電所である。逆に,(4)発電所は遠隔常時監視制御方式であっても出力が(5)kW 未満でなければならない。
(2)方式では,技術員が,(6)発電所に出向き,運転状態の監視又は制御その他必要な措置を行わなければならない。さらに,(1)方式又は(2)方式の発電所に施設する変圧器の使用電圧は(7)V 以下でなければならない。
(イ) | 断続的に | (ロ) | 内燃力 | (ハ)(7) | 170 000 |
(ニ)(5) | 10 000 | (ホ) | 地熱 | (ヘ) | 86 000 |
(ト)(3) | 燃料電池 | (チ) | 簡易監視制御 | (リ) | 20 000 |
(ヌ) | 適当な間隔をおいて | (ル)(6) | 必要に応じて | (ヲ)(1) | 随時巡回 |
(ワ)(4) | ガスタービン | (カ) | 2 000 | (ヨ)(2) | 随時監視制御 |
(タ) | 断続監視制御 |
出典:令和5年度第一種電気主任技術者法規科目B問題問5
解説
選択肢にある簡易監視と断続監視制御は常時監視をしない変電所に対するものです。
燃料電池発電所は出力に制約なく全ての監視方式が認められています。
なお、内燃力の場合は随時巡回方式の時に1,000kW未満の制限があります。
地熱発電所は随時巡回方式では施設できません。
各発電所に対する規制を細かく覚えるのは正直なところ難しい気がします。過去問と全く同一ならともかく、そうでなければ現実的には「こっちの方が危険そうだから規制は強そうだ」のような感覚で解くことになりそうです。
電気設備の技術基準の解釈 第2章 第47条の2 常時監視をしない発電所の施設 抜粋
技術員が当該発電所又はこれと同一の構内において常時監視をしない発電所は、次の各号によること。
一 発電所の種類に応じ、第3項から第11項までの規定により施設すること。 二 第3項から第6項まで、第8項、第9項及び第11項の規定における「随時巡回方式」は、次に適合するものであること。
イ 技術員が、適当な間隔をおいて発電所を巡回し、運転状態の監視を行うものであること。 ロ 発電所は、電気の供給に支障を及ぼさないよう、次に適合するものであること。
(イ) 当該発電所に異常が生じた場合に、一般送配電事業者又は配電事業者が電気を供給する需要場所(当該発電所と同一の構内又はこれに準ずる区域にあるものを除く。)が停電しないこと。 (ロ) 当該発電所の運転又は停止により、一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電力系統の電圧及び周波数の維持に支障を及ぼさないこと。
ハ 発電所に施設する変圧器の使用電圧は、170,000V以下であること。
三 第3項から第10項までの規定における「随時監視制御方式」は、次に適合するものであること。
イ 技術員が、必要に応じて発電所に出向き、運転状態の監視又は制御その他必要な措置を行うものであること。
9 第1項に規定する発電所のうち、ガスタービン発電所は、次の各号のいずれかにより施設すること。
一 随時巡回方式により施設する場合は、次によること。
イ 発電所の出力は、10,000kW未満であること。
三 遠隔常時監視制御方式により施設する場合は、次によること。
イ 第一号イ及び前号ロの規定に準じること。
10 第1項に規定する発電所のうち、内燃力とその廃熱を回収するボイラーによる汽力を原動力とする発電所は、次の各号により施設すること。 一 随時監視制御方式により施設すること。